Hakata Ttaditional Kimono maker in umi town.

先日、母と“もりお〜る“ さんに博多織りの工場見学に行ってきました。まさか地元、宇美町に博多織りの工場があるとは!何年もこの町で暮らしていましたが、今回初めて、博多の伝統工芸品、献上織の工場が宇美町にあると知りました。

工場内に入ると親切な女性の方が、織り機や博多織りについての説明をしてくださり、一機一機丁寧に見せてくださいました。もともとは、1600年に黒田藩が徳川幕府への献上品として博多織りを選んだことから、博多献上帯が誕生したそうです。独鈷(どっこ)、華皿(はなざら)と呼ばれる柄は仏具が元になったもの、縞(しま)と呼ばれる縦しまの線は太い線が親、細い線が子を表し、親が子を守るようにして太線が両端にあるもの、また、子が親を支えるように細線が両端にあるもののふた通りあります。仏具に由来する柄を用いて先祖を、そして、親、子供を大切にする心を、昔の人は博多献上帯に込めたのかなあと連想できます。

織り機の構造はかなり複雑そうに見えました。そこ1年や2年ではとてもじゃないけど扱えそうにない。帯を見ただけではすぐには想像もできませんが、絹を染色から、糸繰り、デザイン、型取り、整織などなど様々な工程を経て一つの作品が出来上がります。伝統的な博多織りは絹のみで作られています。現在では、バックやポーチといった小物用にポリエステルも使われているそうですが、そういった雑貨以外の帯や着物生地などはすべて絹だそうです。その絹糸を一帯につき約4〜5000本の縦糸、それに横糸を通して織っていくそうです。私と母も機織の体験をさせていただきました。今後は、やはり機械のメンテナンスや、織り機にのことを詳しく知る技術者の後継者不足が問題とのことです。やはりあの複雑な機械を扱えるまでには、1020年またそれ以上の経験、技術力が必要になるそうです。明治29年創業の森博多織株式会社さん、これからも世界に誇れる、昔からの本物の博多織りを作りつづけていってほしいです。

 

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