Oaxaca

再び世界遺産の街を訪れました。今回はOaxaca、オアハカと発音するそうです。キャンプ場から街の中心までバイクで15分ほど。ブーンと一っ走り、まずはSanto Domingo広場へ。ここには金の装飾が豪華な教会と博物館があります。博物館は残念ながら月曜日は閉館でした。教会だけ見て、それから旧市街の中心を抜ける道をZocalo広場、Benito Juarezマーケットへと向かって歩きました。前回の3都市に比べて露店、屋台の数が格段に多く、かなり多くの人と品物の数に目が回りそうなほどでした。民芸品からハンドメイドのアクセサリー、メキシコ伝統の刺繍が可愛らしい洋服に布製品などなど。種類を書き出したらきりがないくらいです。小さな露店をブラブラ見る中で、可愛いと目に留まったものは手にとってみて、自分達用とスイス、日本の家族にそれぞれいくつかお土産もGETしました😘二月に産まれた姪っ子ちゃんにも、姉妹でお揃いのお土産を買ったから楽しみにしててね〜。スイスや日本で買うより断然安く、しかも手作りで丈夫な家庭用品や洋服たちがいっぱいあってあれもこれも欲しくなってきたけど、夢ツアーはまだまだ続くし、だいぶ我慢しました(>_<)お店の人にはいくつか買うからオマケしてって言ってみたり、覚えたてのスペイン語でこれいくらですか?って聞いてみたり。聞いたはいいものの当然スペイン語で返された答えが分からず...泣。現地の人とのそんなやりとりも楽しみつつ、バッタのフライを試食してみたり、(バッタそのものの味は無く、酸っぱ辛いソースを絡めてあったのでほぼその味でした。お酒のアテにいいかも。)何だかよく分からないけれど、大きなポットで大量の液体と粉のようなものを混ぜて発酵させている飲み物をみてみたり、(色は灰色。栄養ドリンク的なものかな?アルコール飲料かな?はたまたスープかな?見かけるたびに覗いてみたけどわかりませんでした。)炭の入った釜に大きなお皿を乗っけて、その上でタコスや野菜を並べて火を通している、いわばメキシコ風鉄板焼き?があったり、見ていて飽きることはありませんでした。夕方にはキャンプ場から歩いて5分、El Tuleに散歩に行きました。ここでは、ギネスブックで世界一太い木と認定されているトゥーレの木を見ることができます。その直径は、大人30人が腕を広げて手を繋ぎやっと取り囲むことができるくらい。アメリカで見たジャイアントセコイアの木は高さもあったからかなり大きく感じたけど、太さでは二番目に太い木にあたるそうです。

その翌日は、社会科見学のような1日を過ごしました。まずはオアハカ郊外の小さな町で、伝統的なラグ作りを見学。全ての工程を家族全員で行っているご家族が暖かく迎えいれてくれ、羊毛を掃除するところから、毛糸への色付け、はた織り機のデモンストレーションまで丁寧に教えてくださいました。特に色付けが大変興味深いものでした。サボテンに虫を寄生させ、それらを乾燥させて潰して赤色のベースを作り、そこにライムを絞るとオレンジに、ライムストーン=石灰を混ぜると今度は紫色へと色を変色させていきます。緑色は苔。種類の違った苔を使って黄緑色、深緑色と様々です。そのほかにも、花や果物から色を抽出していました。はた織り機は、日本のものと同じようなモデルで、(私が実際に目にしたのは博多織りの織り機だけですが。)毛糸を通していく作業も同じような行程でした。作業には、大きいリビング用のラグで2ヶ月、玄関マットほどの大きさのもので一週間かかるそうです。散々迷った挙句、大小合わせて5枚購入しました。サンドロママが好きそうなデザインがあったのでスイスの実家に一つ、サプライズで届けます。このラグのデザインの意味は山とハピネス。何ともスイスらしい意味合いで、サンドロの実家のリビングにぴったり。スイスの自分達の家にも一つ。インデイゴカラーの、雨の恵み、空、山、ハピネスなど自然の意味がたくさん詰まった素敵な柄の一品。キャンピングカーにも一つ。日本の家族にも。商品をたくさん広げてもらって迷っている間にも、(シナモンかな?)一風変わった風味のホットチョコレートもいただいて、日本人の心遣いにも似た、心地よいおもてなしを受けました。

次は、Mezcal=メスカルについて学びました。メスカルとはメキシコ特産の蒸留酒です。(テキーラもその一種で、テキーラ地方で作られたことからそう呼ばれているらしい。)ここオアハカ地方のメスカルは古くから変わらずの製法を今も受け継いでいます。とあるメスカル酒造所を見学してきました。原料はアカベと呼ばれるアロエにも似た多肉植物。しかし、使用するのはパイナップルみたいな形の茎の部分だけ。この茎が大きくなるのに最低でも5、6年かかり、中には20年の歳月を要するものもあります。それを連日火を焚いて蒸し焼きにし、馬を使って石ですり潰し、発酵、蒸留を経てメスカルというお酒になるそうです。イタリアのグラッパにも似た香り。テキーラなどはショットで飲むイメージがありますが、本来はリスペクトを込めてチビチビ飲むのだそうです。この町では、至る所でもくもくと煙が立ち、馬がぐるぐると桶の周りを回りながら臼をひく姿がいくつも見られました。

伝統的なラグ作りの手法、メスカルの製法、もちろん近代的な機械作業より一つ一つ仕上げるのに時間はかかりますが、その時間の中に作り手さんの思いがこもっているのだなあと思うと、いつまでも守っていってほしいと願わずにはいられませんでした。

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